【業火館殺人事件】これは事件です!高難易度マーダーミステリー現る! 【フェーダー紹介】

2019.09.28

ちょっと怖そうなビジュアルのマーダーミステリー「業火館殺人事件」。偶然も手伝って一足先にこの殺人事件の当事者になって殺人犯を探してきましたので、レポートしていきます。

一言で言うと、2019年現在、最高難易度シナリオです。

先行紹介はMMMのこちらでも紹介済みです。

作品イントロダクション

「業火館」と呼ばれる100年以上の歴史のある場所に集まった6名の客。この館はある民族が神の啓示を受けて作られた過去があるが、罪を抱くものを業火で焼いた歴史があるという。6月であるにも関わらず雪の降る山の中で、殺人事件が起きる。

フェーダー紹介

フェーダー紹介とは、マーダミステリーに特徴的な部分を定性的・定量的に紹介するものです。

・犯人の数と犯人役

犯人役についての情報はここでは秘密にさせていただきます。

・プレイヤー数と最低参加人数

プレイヤー人数は、6名。最低参加人数もまた6名です。一名欠けてもこのシナリオをプレイすることはできません。

・プレイ時間と休憩

プレイ時間は、全体で2ー3時間ほど。

キャラクター背景の読み込み 10〜15分

調査パート1 (密談のみ) 60分

調査パート2 (全体+密談)60分

犯人記入と解決編

というように分かれています。

・GMの有無

GM必須のゲームです、といいたいところですが、GMの役目は専用のカードを配布しているということですので、双子島神楽歌のようなGM必須さはありません。

・会場の特徴 自宅かお店か

これは以前も紹介してありましたが、「店舗専用ゲーム」となっています。お店でしかできない、プレミアムなゲームです。
ディアシュピール
ボドラボ
天岩庵

・犯人捜査 (協力型か、単独捜査か)

犯人は投票による多数決で行われますが、嘘が認められているので、人の証言を完全に信じきるということはかなり難しくなっています。また、個別の秘密のミッションもあるため、協力しきれないことも多くあります。共通の場に情報を公開するか、しないかという判断が求められます。犯人が当てられなくとも、個別のミッションによる報酬があります。

・探偵役の有無

探偵役の入る隙間なんてありませんので、自分たちでがんばるしかありません。全員が探偵役としてがんばるべし(犯人を除く)。

・演技の有無

演技してる場合じゃないぐらい時間が足りないこともありますが、例によって解決するために「渡された本を読みあげる」というのはNG。

・嘘の有無

マーダーミステリーでは、犯人は必ず「嘘」をついていいことになっています。しかし・・・業火館殺人事件の最も「ヤバイ」特徴は、全員が嘘をついていいことです。嘘つき放題だけどゲームとしてどう成立するのかは説明できないのですが、嘘をつき放題だからこそ、周囲の情報が大事ということになります。

・オープン型かクローズ型か

中国産のマーダーミステリーらしく、このゲームはオープン型になっています。
オープン型というのは、プレイヤー達が自由に誰とでも会話し交渉できるマーダーミステリーのことです。自由度が高い反面、どんな展開になるか読めない点もあります。

特にオープン型とほぼセットになっている「密談」ですが、前半の情報収集と、後半の突き合わせのギャップがとても大きく、何度も耳を疑うことの連続です。

ギミック

ギミックとして、密談(3人までの秘密の会話)、個人ごとに持つ「技能」、そして途中から気がつく人は気がつく、気がつかない人は犯人投票の際に気がつくことになってしまうかもしれないギミックが仕組まれています。

感想

前半の密談から伝わってくる100年前の業火館にまつわる情報、悲しい事件の背後にいたのは運命に抗おうとした一人の女性、みたいな火曜サスペンスを予想していた自分がいい意味で裏切られました。完全に余裕なし。

この犯人を当てることができる人なんているのでしょうか。

自分の回は2名も犯人を当てることができた人がいましたが、結末は苦いものでした。6月に雪が降ってる山の上に神の啓示で館を作ってしまう民族がいるという時点で日本ではあり得ない背景であり、さすがに日本人にはこういう発想はなかったわ、という気持ちはありますが、中国は多民族国家ですしそういった理解をした上で遊ぶと趣深いものがあります。

それにしても、情報として出てくる枚数は少ない割に、情報量は多いので、マーダーミステリーってどういうものなのかということを知った上で挑戦するというのがいいと思います。

そして、

このゲームは、ヤバイ。誰か、どうか頼むから、僕がついにできなかった犯人を当ててみてほしい。とにかく、絶対に諦めるな。

 

soukyuu

クトゥルーライブサークル マスカレイドのコアメンバー。 マーダーミステリー、ボードゲーム、LARP、TRPGなど体験したり物語を作っていくゲームが好き。
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